このところ立て続けにアップしている「【ロック闇歴史】ジャンキー伯爵シリーズ」を書くにあたって連日ググりまくっていたら、「ええええぇ、マジか?」と思わずのけぞってしまうような話題がいつの間にかけっこうたまってることに気付きました。
このまま眠らせてしまうのも惜しい気もしたので、スピンオフとして番外編の記事にしてみました。
ジャニス・ジョプリンとジム・モリソンに関するどーでもいいトリビアとしてお楽しみくださいマセ^^;
実は犬猿の仲だったふたり。「ジム・モリソン殴打事件」
ジャニス・ジョプリンとザ・ドアーズのジム・モリソンは歳も同じで同時代に活躍したふたりでしたが、実は現役時代のお互いの間柄ってかなり険悪だったって知ってました?
そもそもの原因というのが当時ジャニスはジムのことが虫が好かず、一方的にすごく嫌っていたというんですが・・・
いつだったかどこかのクラブで二人がかち合わせたときには、ウイスキーのボトルでジムの頭をぶん殴るという暴挙に出たことが2回ぐらいあったとか。
酒が絡んだ席での出来事だから大して深刻なものではなかったようですが、南部の荒馬みたいなジャニスと西海岸のお坊ちゃん育ちのジムとでは「水と油」の関係だったろうということはわりと容易に想像できたりします。
というのも、ジムの父親は現役時代は海軍のハイランク将校(英語版wikiにもプロフが載っている)だったこともあり、ジムはすごい厳格な家庭で育ってるんですよね。
その父親に対する反抗心から詩や音楽に傾倒していくことになるのですが、その父親とは大学入学以降は生涯会うこともなく、口をきくことすらなかったというほど徹底して冷え切った関係でした。
下の画像がその父親、ジョージ・ステファン・モリソン海軍少将とジム少年。
このお方は1941年のパールハーバーにも参戦したとのこと。この画像は空母「USS Bon Hemme Richard」のブリッジで撮られたものらしいです。
By Unknown U.S. Navy personnel – [1] Photo is also published in No One Here Gets Out Alive on page 41, with the photo credit as “U.S. Navy”., Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=14691007
で、冒頭に書いた暴行事件の顛末はジャニスが非礼をジムに謝罪したことで丸くおさまったということですが、ウイスキーのボトルで殴られたって相当な衝撃だったと思うけどケガしなかったんでしょうかね。
こんなふたりでしたが、死後には仲良く揃って?「ザ・27クラブ」入りとは皮肉なことではあります。
もうひとつのロックの殿堂「THE 27 CLUB」
名前が出たついでに「The 27クラブ」についてちょっとだけ。
ミュージシャンに限らず、27歳でその人生を終えた有名人は前述の「ザ・27クラブ」に自動的に登録されるという、非公式な「なんとかの殿堂」的なものがあるんです。
wikiにも出ていて、あらためて見てみるとけっこうな人数がいて驚きました。
現在登録されているミュージシャンは「ジミヘン、ジャニス、ジム・モリソン」はもとより、馴染みのあるところをあげると、古くはブルースの大御所ロバート・ジョンソン、ブライアン・ジョーンズ、カート・コバーン。わりと最近ではエイミー・ワインハウスなんて人たちがいます。
個人的にジム・モリソンのカノジョだったパメラ・コーソンも入れてもいいんではないかと思います。彼女も27歳で死んでるんだから。
ジミヘン、ジャニス、ジムは同時代の「伝説のロック御三家」として有名ですが、その中のジャニスとジムの2人を自分の売ったヘロインで「The 27クラブ」入りさせてしまった「歴史の闇に消えたドラッグディーラー」、ジャン・ド・ブルトゥイユの功績ってある意味すごくないですか。
半世紀経っても変わらない人気。ジム・モリソンの都市伝説
ジャニスと較べると日本でのジム・モリソンやドアーズの人気はいまひとつといった印象が強いんですが、欧米での彼の人気は没後半世紀以上経っても衰える気配がありません。
ジムに関する都市伝説めいたものまであって、1971年のパリでの急死直後から「実は人知れずに名前を変え、別人に生まれ変わってパリのどこかでひっそりと第二の人生を歩んでいる」系の噂がまことしやかに流れていました。
その後もこの手の噂は不定期に出現していて、つい数年前にも「オレゴンの小さな町で年老いたジム・モリソンと思しき人物を目撃した。現在は〇〇〇〇と改名して人目を避けてひっそりと暮らしている」というマユツバとも思えるような噂がネットを駆け巡りました。
これって日本にも古くから伝わる「大陸に渡ってジンギスカンになった源義経の伝説」に近いものを感じさせませんか。
死後に学術界にも名を轟かせる「リザード・キング」
そのジム・モリソンの人気はアカデミックな世界にも及んでいると知りさらにびっくり。
「リザード・キング」は現役時代のジム・モリソンの別称でもありましたが、それが縁になり最近発見された4000万年も前に地球に生息していたという新種の巨大トカゲに彼の名を冠した学術名が命名されています。
きっかけはというと、その名付け親である学者サンがドアーズのファンだからにほかならないんですが、よく仕事中にドアーズの音楽を聴いていたことからも思いついたそうです。
ドアーズでデビューして間もない頃のジムはその端正なルックスとセクシーでなまめかしい体の動きから「リザード・キング」という異名をファンからもらっていました(リザード=Lizardはトカゲ)。
が、年月が経つにつれて持病?のアル中の悪化のせいで、だんだんと外見も劣化していっちゃったんですよね~
亡くなる前の最後の数年間に撮られた写真をデビュー当時のものと比較してみると、まるで別人みたいに変わってしまってることがわかるかと思います。
ちなみにこの新種のトカゲ(上)は「Barbateux Morrisoni(バルバトゥエクス・モリゾーニ)」と命名されましたが、その意味は「モリソンの顎鬚のある王」となっていて、「は?よくわからん」と思ったので「ラテン語→日本語」のグーグル翻訳にかけてみました。
結果、「モリソン氏のひげ 」というさらに奇怪な訳が出てきて頭の中はさらにカオスに・・・^^;
ジャニスの怪?! なぜか心霊オタクの人気スポットに
ジャニスが亡くなったロサンゼルスの「ランドマーク・ホテル」の名前ぐらいは知ってる方も多いと思いますが、その後このホテルが’’80年代にリニューアルされて現在は「ハイランドガーデンズ・ホテル(Highland Gardens Hotel)」へと改名したことは知らない人も多いのでは?
ワタシもつい最近まで知らなかったしさ^^;
以前は「ホテル」とは言ってもアメリカの典型的なカジュアルスタイルのモーテルといった感じでしたが、現在は改装されてプール付きのこざっぱりとした2つ星のオシャレなプチホテルっぽくなっています。
ジャニスが亡くなった105号室はリニューアル後もそのまま引き継がれていて、今でも宿泊が可。
前オーナーは事件以来この部屋のことはずっと内密にしてたそうですが、「リニューアルを機に公開することにした」とホテルの公式サイトに書かれていました。
今ではこの部屋は多くのジャニス・ファンの巡礼地?にもなっていて、画像のように生前の彼女を忍ばせるグッズや落書きがたくさん残されています。
中央のビンは彼女の大好きだったウイスキー「Southern Comfort」っぽいですね。
巡礼に行くときには忘れずに。
夜中にジャニスの霊と遭遇できる?!
しかし、同時にどういうわけかアメリカの心霊オタクの人気スポットにもなっていて、それを目当てにここへ宿泊する人も多いんだそう。ホントかよ・・・^^;
とはいえ、ググってみると実際に泊まった人の体験談がいくつか投稿されてました。
一人で泊まったはずなのに夜中に部屋の片隅に何かの気配を感じた。
ちょうどジャニスが倒れてるのがみつかった、ベッドと壁の隙間のあたり・・・
と、上のような内容をレポートしてる人もいました。心霊好きな方は挑戦してみては?
ここはもともと1950年代に「ハリウッド・ランドマーク・ホテル」としてオープンしたもので、そのロケーションの良さから数多くのミュージシャンや映画関係者たちの人気の常宿になっていました。
ジャニスの他にもジム・モリソン、ジェファーソン・エアプレイン、ムーディ・ブルース、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルetcと、その他にも書き切れないほどの多くのスターたちが常連でした。
常宿だった部屋には上のようにミュージシャンの名前が書かれたプレートが飾られています。
(画像はホテルの公式サイトから拝借)
ロックファンも心霊オタクも満足な「ハイランドガーデンズ・ホテル」の詳細はHighland Gardens Hotel公式サイト(英語)で。
By Albert B. Grossman Management (personal manager), New York. – eBay itemphoto frontphoto back, Public Domain, Link
【まとめ】生前には犬猿の仲、でも死後には仲良く殿堂入りしたふたり
ネットで発見したジャニス・ジョプリンとジム・モリソンに関するトリビアを記事にまとめてみました。
このふたりは現役時代にはお互い犬猿の仲とも言える間柄で、特にジャニスはジムのことを毛嫌いしていて、ウイスキーの瓶でジムの頭をぶん殴ったことが2回ほどあったとか。
でも最終的には和解してトラブルは丸くおさまり、死後にはふたり揃って仲良く「The 27クラブ」に殿堂入り?することになりました。
「The 27クラブ」は27歳で亡くなった有名人が入会できる非公式な殿堂みたいなもので、詳細はwikipediaにも載ってます。
そして歴史にも名を残したこの人気者ふたりは、死後半世紀以上経った現在でも話題に事欠くことがありません。
ジムは音楽界の枠を飛び越えてつい最近、学術界にも名を残すという快挙を成し遂げています。
それはドアーズ時代にファンから呼ばれた「リザード・キング」という愛称が元になり、4000万年前に地球上に生息していた新種の大トカゲに彼の名を冠した学術名が付けられています。
1970年にジャニスが亡くなったLAの「ランドマーク・ホテル」は’80年代に改装されて現在では名前も変わっていますが、彼女が亡くなったときに滞在していた105号室は当時のまま引き継がれて今も宿泊できるようになっています。
ここは多くのジャニス・ファンの巡礼地になっていますが、同時にジャニスの霊が出現するという噂があり、全米の心霊オタクの人気スポットにもなっているという意外な展開になっています。
手ごろな値段で泊まれるのでどなたか確かめてみてはいかがw
それにしても、こんな大物スターふたりをほぼ同時期に葬り去ってしまった「伝説のドラッグディーラー」ジャン・ド・ブルトゥイユの功績?に今さらながら驚かされました。
彼については「【ロック闇歴史】大物スター御用達だった伝説のヘロイン密売人」でどうぞ。
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