今をさかのぼること20年近く前のことになりますがこのワタクシ、職場のお局エナジーバンパイアの執拗なパワハラ攻撃で退職翌日に顔面麻痺になった経験があります。
でもそんなことには絶対に負けたくないと思ったので、執念で2ヶ月半で完治させました。
その時の驚異的な回復力には医者も仰天するほどでしたが、幸い手当てが早かったのが良かったのかその後は再発や後遺症に悩まされることもなく現在に至ってます。
突発性顔面麻痺なんてそうそうかかるものではありませんが、誰かの役に立てればと思い自分が経験したり学んだことをあらためて文章にしてみた次第です。
顔面麻痺は後遺症の方がコワイ!かかったら迅速なケアを。
まず最初に訴えたいのは「顔面麻痺」にかかったら、即座に医者にかかることです。発症後48時間以内をメドに。そうしないと大変な後遺症が残る危険があります。
ひとくちに顔面麻痺といっても症状や原因によって何種類かに分類されるそうですが、ワタシがかかった突発性顔面麻痺は「末梢性顔面神経麻痺」または「ベル麻痺」という突発的に起こる原因不明のものということがわかりました。
それと完治してから知ったことですが、顔面麻痺って後遺症リスクがすごく高いらしいです。YOUTUBE動画でも突発性顔面麻痺の後遺症に何年も苦しんでいる人の動画がけっこうあがってて驚きました。
後遺症の残らなかった自分は本当にラッキーだったんだと今さらながら思いました。
たぶん発症直後に病院に駆け込んだことが明暗を分けたんだと思いますが、最初にかかった内科の先生から下のようなことを言われました。
「顔面麻痺は最初に発症してから48時間以内に耳鼻科へかかることで後遺症のリスクが減らせる」
耳鼻科というのが意外な感じですが、顔の表情を司る神経というのが耳の近くにあるからなんだそうです。
このことはあまり知られてないと思うのでぜひとも覚えておいてくださいませ。
とにかく後遺症を防ぐには迅速な行動がキーになります。
近くに耳鼻科がなくても最悪の場合、どこかしらの医療機関にソッコー駆け込みましょう!
パワハラのストレスによる怖ろしい弊害
既に別記事でも触れてますがその昔、派遣社員として働いていた職場のお局社員がとんでもないパワハラ、根暗エナジーバンパイアだったんです。
そいつに半年間陰湿なネチネチ攻撃を受け続け、黙々と虐めに耐え抜いたものの、なんと退職した翌日に突発性顔面麻痺が発症してしまいました。
(「エナジーバンパイアって何?」という方は下のリンク記事を参考にしてくださいね)。
病院で精密検査しても「原因不明」としか言われませんでしたが、自分では絶対にコイツのパワハラによるストレスに違いないと今でも固く信じてます。
ちなみに、こういった日々蓄積されていく変なストレスは「慢性ストレス」といって、様々な健康被害を引き起こすことが知られています。
発症してから完治するまでに約2ヶ月半を要しましたが、通常では半年近くかかるのが普通だそうでワタシの回復の速さに病院の担当医が驚いていたのを今でも覚えてます。
治療のため最初の1カ月は歩いて30分ぐらいかかる隣町の病院に毎日通い、残りの日々はそこから紹介状をもらって都内の大学病院に週に何日か通うという闘病生活を送りました。
幸いなことにそれ以来は再発も後遺症のようなものも出ていません。
ホラーでしかない! 顔面麻痺はこうやって始まった
それでは、ワタシが経験した顔面麻痺がどんな経緯で始まったのかご紹介したいと思います。
今から思うと、発症する前日の夜に明らかに異常と思われる兆候が出ていたんです。(アナタも思い当たることがあったら、ソッコー病院行ってくださいね)。
退職当日は帰宅してからの体調も特段変化はなく、翌朝もいつものように普通に起床しました。
しかし、異常に気付いたのは起きてから少し時間の経った朝食時でした。
朝食のお味噌汁を飲もうとするとうまく飲めないというか、液体を口に入れるとどういうわけか口の右端からタラタラと流れ落ちてくるんです。
「おかしいな~」と思いつつ、洗面所の鏡に顔を映したときの衝撃は今でも忘れられません!
歪んで老婆のようになった顔が鏡の中に・・・
鏡を見ながらいろいろ表情を変えて顔の筋肉を動かしても、左と右の表情が違うんです。
てか、右半分だけ表情が変わらない。
力を入れても右半分だけ皮膚が顔に張り付いたまま、まったく筋肉が動かないんです。
口に水を含んで鏡を見ると大量のヨダレが口から流れ出るように、右側の唇の端から水がとめどもなく流れ落ちてくる。
右目も完全に閉じられなかったような気がします。
それに加えて両目の目尻の位置も明らかに違う。
唇の端も右側だけかなり下がっていて遠目で見ても明らかに顔が左右対称ではありません。
右側だけ何かの重力で強制的に下へ引っ張られているのではないかという、顔半分だけが老婆のような、なんとも不気味な印象でした。
もうこれはホラー!としか言えない光景です。
そのとき初めて顔の右側半分に軽い痺れのような痛みがあるということにも気づきました。
思えば前日の夜から既に兆候が出ていた
その前日、仕事を終えて帰宅する電車の中で知人と話していたときに、なぜか左目の下瞼のあたりが変な風にピクピクと頻繁に痙攣することが気になっていました。
パソコンの使い過ぎで目が疲れているのかとも思いましたが、それまでそんな症状が出たことはなかったので余計変な感じでした。
たぶんそのときから異常は始まっていたんだと思います。
「美」への執着が即行動を起こさせた
鏡の中の醜く歪んだ顔を目にしたら頭の中はもう真っ白!
少し休めば治るかもしれないというかすかな希望はありましたが、もう泣いてる暇も悩んでる暇もありません。
下手したらこの先何十年も歪んだ顔のまま生きていかなきゃならないと思うともう、言いようのない恐怖感が湧き上がってきて何とも言いいようのない暗~い気分になりました。
今まで少ない稼ぎの中からコツコツと買いためてきた、クローゼットいっぱいに詰まった大好きなデザイナー物の服やハイブランドの化粧品etc・・・
「もう二度と身につけられなくなるかもしれない」という絶望的な思いが頭をよぎりました。
と思うが同時に、次の瞬間にはかかりつけの内科の診察券を握りしめて家を飛び出してました。
もう本当に本能に駆られてという感じでしたね。
最初に気づいたときにこのまま何日か経過観察してから病院に行こうかとも思いましたが、思えばこのときの速攻の判断が明暗を分けたんだと後になってから知ることになったのでした。
医者も驚愕!奇跡的に約2か月半で完治。執念で治した・・・
いろいろと大変な闘病生活でしたが、当時は出かけるときはいつもマスクをしていた記憶があります。
極力出かけず人とも会わないようにして、もっぱらネットの掲示板やメールが唯一の娯楽・情報交換の場でした。
顔面麻痺になると患部が腫れたみたいにジンジン痛むのよ~
ようやく治りかかってきて人とも会えるようになった頃には、軽く笑っただけでも患部側がひきつってすごく痛かったことを鮮明に覚えてます。
目も閉じられないし、飲んだり食べたりすると口から溢れちゃうしな。ボクはいつも口閉まってないけどさ^^;
でも発症直後は顔を触っても何も感覚がなくなっていたので、その痛さを感じることでだいぶ普通の感覚が戻ってきたということが実感できました。
完治への原動力になったもの
医学的な治療が一番後遺症を防ぐのに有効な方法かと思いますが、それと同時に病気に対する自分の確固とした決意も回復のためのブースターになるんだとこの経験を通して実感しました。
「X月X日までに絶対に回復する!」といったような、本人の固い決意が回復を後押しするんだと思います。
ワタシの場合は発症したのがちょうど長期の海外旅行を計画していた時期と重なってしまい、おまけに当初の出発予定日も差し迫っていたんです。
「出発までに意地でも治ってみせる」という、執念とも言える固い決意が一番の大きな理由だったのではないかと思ってます。
あるいは、「あんなクソババーのせいで一生泣いて暮らせるか!」と一念発起?したのも一役買ったかもしれません。
↓そのクソババーについては下のリンク記事にくわしく書いてるので併せてどうぞ~↓
【補足】冷えが顔面麻痺の原因になることもある?!
余談ですが、ストレス以外でも気を付けないといけないことってあるんだそうです。
ちょっと信じられないような話ですが「会社で仕事中にいつも顔の片側だけに冷房の風を受けていたら、その部分が顔面麻痺になってしまった」という例も聞きました。
そういえばワタシも治療生活中、担当医に「患部は冷やさないように」と言われた記憶があるような・・・
たしかに「顔面麻痺によって患部の血行が悪くなってしまうので、温めたりマッサージしたりして血行をよくすることが必要」とおっしゃってるお医者さんもいます。
とはいえ症状によっても処置のしかたは変わってくるので、担当医の指示に従って進めましょう。
後遺症が残ってしまったら美容整形という選択肢もあるが・・・
最後の手段としては美容整形に頼るということもできます。
「顔面麻痺後遺症回復のための手術」というのがあるそうなんですが、後遺症でお悩みの方はこういった美容形成外科に相談してみるのもありかも。
治療だけで治らない場合は「筋肉の吊り上げ手術」や、目が閉じられない場合は「ゴールドプレートを挿入」して人工的に閉じるようにする手術もあるよ。
でもこちらの場合は保険診療適用外になってしまうのでけっこうな費用がかかってしまうのがネックです。
ストレスや疲労で免疫力が落ちているときは要注意
下は今回お世話になったかかりつけの内科の先生から聞いたことです。
「ストレスや疲労で体力の低下で免疫力が落ちているときになんらかの原因で神経回路にウイルスが入り込むと、突発性顔面麻痺や帯状疱疹といった免疫系の病気が発症する」
顔面麻痺か帯状疱疹のどちらが発症するかはその人の体質等に左右されるとのことでしたが、帯状疱疹も長引いて始末悪い病気だからどっちも嫌ですよね。
ストレスが引き起こす病気はロクなものがないので、ストレスケアには日頃から気を配りましょう。
追伸:経験者が思う「こんな方は特に注意が必要」
あくまでも私見ですが、真面目で努力家、完璧主義志向という人ほど一人でストレスを抱え込んでしまう傾向があるように思います。
- 日ごろから仕事や対人関係で過度のストレスにさらされている。
- 真面目で責任感の強い人
- いつも多少の無理をしてでも頑張ってしまう人
上に挙げたような傾向がある方は我慢しすぎないように日頃から気をつけてください。
ひとりで悩みを抱え込んでしまったり、愚痴や悩みを聞いてもらえる人がいない環境にある方は要注意です。
現にワタシがそうだったので。
<まとめ>慢性ストレスは放っておくと取り返しのつかないことに・・・
職場のパワハラのストレスのせいで退職翌日に突発性顔面麻痺になったときに経験したことと、ストレスが原因になって起こる厄介な病気etcについて書いてみました。
特に突発性顔面麻痺は後遺症リスクが高い病気なので、発症した場合は必ず「48時間以内に耳鼻科、あるいはどこかしらの医療機関」にかかってください。
この経験を通して学んだことは「極度なストレスは自分で気付かないうちに徐々に健康を蝕んでいき、ある日突然思いもよらない形で爆発!発病する」ということでした。
働いていた頃は連日のお局の嫌がらせも些細なことと思って気にしないように努めて、平静にふるまっていました。
が、その努力は仕事辞めた翌日にとんでもない特大ブーメランとなって返ってきてしまいました。
幸いなことに顔面麻痺は短期間で完治して後遺症も残りませんでしたが、2ヶ月半の療養生活は経済的にも精神的にもキツイものになりました。
蓄積された慢性ストレスは放っておくと本当に怖いことになります。
極端なストレスに苦しんでる方は悪化する前に専門家のアドバイスを受けてみてください。